受信機
受信機の構造と機能
各受信機についての共通する構造
一般構造
- 確実に作動し、かつ、取り扱い、保守点検および付属品の取り換えが容易にできること。
- 耐久性を有すること。
- 水滴が侵入しにくいこと。
- 不燃性または難燃性の外箱で覆うこと。
- ほこりまたは湿気により機能に異常を生じないこと。
- 腐食による機能に異常を生ずるおそれのある場合には、防食のための措置を講ずること。
- 配線は、十分な電流容量を有し、かつ、接続が的確であること。
- 部品は、機能に異常を生じないように、的確に、かつ、容易に緩まないように取り付けること。
電源
- 充電部は、外部から容易に人が触れないように、十分に保護すること。
- 定格電圧が60Vを超える受信機の金属製外箱には、接地端子を設けること。
- 主電源の両端を同時に開閉することができる電源スイッチを受信機の内部に設けること。ただし、P型3級受信機、接続することができる回線の数が
1回線のG型受信機およびGP型3級受信機(G型受信機の機能としての接続することができる回線の数が1であるものに限る)では、この限りではない。
- 主電源回路の両線および予備電源回路の一線ならびに受信機から外部負荷に電力を供給する回路
には、ヒューズ、ブレーカー、その他の保護装置を設けること。
- 主電源は監視する装置を受信機の前面に設けること。
- 予備電源を設けること。ただし、接続することができる回線の数が1のP型2級受信機、P型3級受信機、G型受信機、GP型2級受信機(P型2級受信機の
機能としての接続することができる回線の数が1であるものに限る)およびGP型3級受信機にあっては、この限りでない。
操作部
- 受信機の試験装置は、受信機の前面において、容易に操作することができること。
- 復旧スイッチまたは音響装置の鳴動を停止するスイッチを設けるものにあっては、スイッチは
専用のものとすること。ただし、スイッチを受信機の内部に設ける場合またはP型3級受信機もしくはGP型3級受信機に設ける場合は、この限りではない。
- 定位置に自動的に復旧しないスイッチを設けるものは、スイッチが定位置にないとき、音響装置または点滅する注意灯が作動すること。
地区音響装置の鳴動を停止するスイッチを設けるもの
- 地区音響停止スイッチが地区音響装置の鳴動を停止する状態にある間に、受信機が火災信号、火災表示信号または火災情報信号のうち
火災表示をする程度に達したものを受信するときは、スイッチが一定時間内に自動的に地区音響装置を鳴動させる状態に移行すること。
ただし、受信機が火災表示をしている間にスイッチを停止状態とした場合、停止状態の間に、受信機が火災信号、火災表示信号または火災情報信号のうち火災表示
する程度に達したものを受信したときは、スイッチが自動的に鳴動状態に移行すること。
- 1の規定による地区音響停止スイッチの移行を停止する装置を設けるものには、装置は受信機の内部に設け、かつ、当該装置が作動しているときに音響装置および専用の
点滅する注意灯が作動すること。
表示灯
- 電球を2つ以上並列に接続すること。ただし、放電灯または発光ダイオードを用いるものにあっては、この限りではない。
- 電球は、使用される回路の定格電圧の130%の交流電圧を20時間連続して加えた場合、断線、著しい光束変化、
黒化または著しい電流の低下を生じないこと。
- 周囲の明るさが300lxの状態において、前方3m離れた地点で点灯していることを明確に識別することができること。
スイッチ
- スイッチは、確実かつ容易に作動し、停止点が明確であること。
- 接点は、腐食するおそれがなく、その容量は、最大使用電流に耐えること。
予備電源
- 密閉型蓄電池であること。
- 主電源が停止したときは主電源から予備電源に、自動的に切り替わる装置を設けること。
- 主電源が復旧したときは予備電源から主電源に自動的に切り替わる装置を設けること。
- 最大消費電流に相当する負荷を加えたときの電圧を容易に測定することができる装置を設けること。
- P型受信機またはR型受信機の予備電源は、60分監視後、2回線を10分間警報および動作できる容量が必要となっている。
指示電気計測(電圧計)
電圧計の最大目盛は、使用される回路の定格電圧の140%以上200%以下であること。
音響装置の規格
- 定格電圧の90%(予備電源が設けられているものでは、予備電源ので定格電圧の85%)の電圧で音響を発すること。
- 定格電圧における音圧は、無響室で音響の中心から前方1m離れた地点で測定した値が、火災報知設備に用いる主音響装置にあっては、85dB(P型
3級受信機およびGP型3級受信機に設けるものであっては70dB)以上
- 定格電圧で連続8時間鳴動した場合、構造または機能に異常を生じないこと。
- 充電部と非充電部との間の絶縁抵抗は、直流500Vの絶縁抵抗計で測定した値が5Ω以上であること。
- 音響装置のうち、火災表示またはガス漏れ表示に係る音響に用いるものは、表示に係る音響を優先して発し、かつ、他の音響と識別できるものであること。
受信機の機能比較
機能 | R型 | P型1級 | P型2級 | P型3級 |
多回線 | 1回線 | 多回線 | 1回線 |
回線数 | 無制限 | 無制限 | 1回線 | 最大5回線 | 1回線 | 1回線 |
予備電源 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 省略可能 | 省略可能 |
火災灯(赤色) | 必要 | 必要 | 省略可能 | 省略可能 | 省略可能 | 省略可能 |
地区表示灯 | 必要 | 必要 | 省略可能 | 必要 | 省略可能 | 省略可能 |
地区音響装置 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 省略可能 | 省略可能 |
主音響装置の音圧 | 85dB以上 | 85dB以上 | 85dB以上 | 85dB以上 | 85dB以上 | 70dB以上 |
地区音響装置の音圧 | 90dB以上 | 90dB以上 | 90dB以上 | 90dB以上 | X | X |
火災表示の保持 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 省略可能 |
火災表示試験装置 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 |
導通試験装置 | 必要 | 必要 | 省略可能 | 必要ない | 必要ない | 必要ない |
電話連絡装置 (+応答回路) | 必要 | 必要 | 必要ない | 必要ない | 必要ない | 必要ない |
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