消火器の設置基準
設置基準
消火器の配置間隔について
- 防火対象物の階ごとに設ける。
- 防火対象物の各部分からの歩行距離が20m(大型消火器は30m)以下となるように設ける。
設置基準の細目(規則第9条)
- 床面からの高さが1.5m以下となるように設ける。
- 水や消火剤が凍結し、変質し、または噴出するおそれが少ない箇所に設ける。
- 地震による震動等による転倒を防止する為の適当な措置を講じること。
ただし、粉末消火器その他転倒により消火剤が漏出するおそれのない消火器にあっては、この限りではありません。
- 消火器具を設置した箇所には、次の標識を設ける必要があります。
消火器具の設置個数を軽減できる場合
次の消火設備が設置されている防火対象物に、その消火設備と適応性が同じ消火器具を設置する場合、消火器具の能力単位の合計を減少することができる。
- 大型消火器を設置されている防火対象物は能力単位を1/2減少することができる。
- 屋内消火栓設備及びスプリンクラー設備を設置されている防火対象物は能力単位を1/3減少することができる。
- 水噴霧消火設備を設置されている防火対象物は能力単位を1/3減少することができる。
- 泡消火設備を設置されている防火対象物は能力単位を1/3減少することができる。
- 粉末消火設備を設置されている防火対象物は能力単位を1/3減少することができる。
- 不活性ガス消火設備を設置されている防火対象物は能力単位を1/3減少することができる。
- ハロゲン化物消火設備を設置されている防火対象物は能力単位を1/3減少することができる。
備考:
- これらの消火設備を11階以上に設置されている場合は、消火器具の能力単位は減少できません。(大型消火器は除く)
- 屋外消火栓設備や水蒸気消火設備が設置されていても消火器具の能力単位は減少できない。
例として、必要な能力単位が12の建物に大型消火器が設置されている場合は、その1/2の6単位を減らすことができ、屋内消火栓設備の場合は1/3なので4単位を減らすことができることになります。
従って、能力単位が2の消火器の場合でしたら大型消火器の場合は6単位を減らせるので消火器を3本、屋内消火栓設備の場合は4単位減らせるので2本減らせることになります。
地下街の設置できない消火器について
二酸化炭素消火器および、ハロゲン化物消火器(ハロン1211及びハロン2402)は次の場所には設置できない。(ハロン1301は設置することができる。)
- 地下街
- 準地下街
- 地階、無窓階、居室
ただし、換気について有効な開口部の面積が床面積の1/30以下で、かつ床面積が20m2以下のもの
消火器具の適応性について
消火器具は対象物の用途に合わせて消火器具を選定しなければならない。
建築物、その他の工作物に使用できない消火器具(消火設備)
(一般火災に使用できない消火器具)
- 二酸化炭素、ハロゲン化物
- 乾燥砂、膨張ひる石または膨張真珠岩
- 消火粉末のうち炭酸水素塩類を使用するもの
電気設備に使用できない消火器具
- 棒状の水を放射する消火器
- 棒状の強化液を放射する消火器
- 泡を放射する消火器
- 水バケツまたは水槽、乾燥砂、膨張ひる石または膨張真珠岩
第4類危険物(油類)に使用できない消火器具
(ガソリンや灯油などによる火災に使用できない消火器具)
- 棒状の水を放射する消火器
- 棒状の強化液を放射する消火器
- 霧状の水を放射する消火器
- 水バケツ又は水槽、炭酸水素塩類及びりん酸塩類及びりん酸塩類以外の消火粉末