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機械の基礎(力について)

力の三要素:作用線の向きで表します。

力の三要素とは以下のことを言います。

  1. 力の大きさ:作用線を長さで大きさを表します。
  2. 力の作用点(力が働く点):力が作用する位置をいいます。
  3. 力の方向:作用線の向きで表します。
作用線は、力が作用する作用点から力の作用する方向へ引いた線をいう。

赤●が作用点なら右方向に→の大きさだけ力が働いていることになります。

力の合成と分解

下の図のように向きの違うF1とF2の力を合成してF3とすることができます。
これを力の合成といい、合成した力を合力といいます。

例えば下の図のように右側にF1=2、下にF2=2の力が働いた場合の力が働いています。

この場合の力の合成F3は以下のようになります。

ピタゴラスの定理より


F3は
F12+F22=F32 になり
22+22=F32になります。
F3=√8
になるのです。

力のモーメント

図の様にスパナでボルトを締め付けた場合、回転軸Oからr[m]にある点Aに力F[N]を直角に力を加えると、ボルトは回転しながら締め付けられる。
このような回転させる力の働きを力のモーメント(M)と言います。

次式で表されます。

単位は力をN(ニュートン)、回転軸Oからの距離をm(メートル)とすると、力のモーメントはN・mで表される。

力のつり合い

下の図のように中心Oに大きさが全く等しい力F1とF2が真逆の方向に作用する力の合力は0(ゼロ)となり、中心Oは静止したままになります。

このような状態を「2つの力はつりあいの状態にある」という。

同じ向きに平行の力がある場合

下の図のように中心の支点の両端にXとYがありそれぞれF1とF2の力が加わってつり合っている場合は次の式が成り立つ。

過去問題

下図において、800Nの重力を受けている物体とつり合うための力Fは何Nになるか?
ロープと滑車の質量及び摩擦抵抗は無視する。

【解説】

まず、下側の3個の滑車を動滑車、一番上の滑車を定滑車と言います。
まず一番下の滑車には800Nの力が作用している事になります。
滑車の上方向には400Nの力が働いていることになります。

さらに、その上の滑車には200Nの力が働いています。

さらに、その上の滑車には100Nの力が働いています。

従って一番上の定滑車には、つり合っていることから各ロープには下方向に100Nの力が作用して、定滑車を支えている支柱には上方向に200Nの力が作用しています。

この関係を式で表すと以下のようになります。

となり、この問題を解くと
800÷23=100N
になります。

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