応力
物体に荷重をかけると、荷重に抵抗する力が物体の内部に発生する。この抵抗力を応力といいます。
応力と荷重の関係
- 荷重と同じ大きさ
- 荷重と向きが正反対
- 荷重がかかると物体の内部に応力が発生する。
応力の計算式
応力には引張応力・圧縮応力・せん断応力・曲げ応力があります。
引張応力・圧縮応力・せん断応力は以下の計算式で求められます。
曲げ応力は以下の計算式で求められます。
応力とひずみ
応力に伴ってひずみが発生します。
下図は、材料の引張試験の際の応力とひずみの関係を表しています。
応力とひずみ線図の解説
- 比例限度(0~A)
- 0~Aまでは、荷重(応力)の大きさとひずみは比例して変化する。比例限度は、比例して変化する限度のことです。
- 弾性限度(B)
- Bまでは、荷重を取去ると応力とひずみは消え去り元の状態に戻ります。元に戻る限界点のことです。
- (B~)
- Bを超えると荷重を取去っても元の状態に戻らなくなります。ひずみの一部は永久ひずみとなります。
- (C~D)
- 荷重を増加しないにもかかわらず、ひずみが著しく増加する。
- (D~E)
- 荷重の増加する割合よりもひずみの増加する割合が大きくなる。
- 極限強さ(E)
- 材料の強さの限界点です。材料に対する最大荷重・最大応力の位置で、最大引張り強さの位置です。
- (E~F)
- 破断点(F)
ひずみ度
ひずみ度は一般的にひずみと呼ばれているもので、ひずみ度は以下の式で求めることができます。
応力とひずみに関する用語
- 疲れ破壊又は疲労破壊
- 材料に繰返し荷重がかかる場合等において、材料の疲れにより静荷重の場合よりも小さな荷重で破壊することいいます。
- クリープ
- 荷重が一定にもかかわらず、時間経過とともに連続的にひずみが増加する現象をいいます。
- 安全率
- 荷重(応力)に対する材料の安全の度合いを表したものです。次式により求める。破壊応力:材料の最大応力、極限強さ、引張強さのこと。
許容応力:使用上、安全とされる最大の応力のこと。
- ポアソン比
- 弾性限度内では、垂直応力による縦ひずみと横ひずみの比は一定である。
- フックの法則