規格(消火薬剤の性状)
消火薬剤の共通の性状
- 著しい毒性または腐食性を有しないこと。かつ、著しい毒性または腐食性のあるガスを発生しないこと。
- 水溶液(または液状)の消火薬剤は、結晶の析出、溶液の分離、浮遊物または沈殿物の発生、その他の異常を生じないこと。
- 粉末状の消火薬剤は、塊状化、変質その他の異常を生じないこと。
強化液消火薬剤
- アルカリ金属塩類の水溶液にあってはアルカリ性反応を呈すること。
- 消火器を正常な状態で作動した場合において放射される強化液は、防炎性を有し、かつ凝固点が-20℃以下であること。
化学泡消火薬剤
- 防腐処理を施したものであること。ただし、腐敗、変質等のおそれがないものは、この限りでない。
- 泡は耐火性を持続することができるものであること。
- 粉末状の消火薬剤は、水に溶けやすい乾燥状態のものであること。
- (温度20℃で)放射される泡の容量は以下のように規定されている。
- 小型消火器(手さげ式、背負式)は消火薬剤の容量の7倍以上
- 大型消火器(車載式)は消火薬剤の容量の5.5倍以上
機械泡消火薬剤
- 防腐処理を施したものであること。ただし、腐敗、変質等のおそれがないものは、この限りでない。
- 泡は耐火性を持続することができるものであること。
- 液状または粉末状の消火薬剤は、水に溶けやすいものであること。
- (温度20℃で)放射される泡の容量は、消火薬剤の容量の5倍以上であること。
粉末消火薬剤
- 水面に均一に散布した場合において、1時間以内に沈降しないこと。
- 防湿加工を施したナトリウム若しくはカリウムの重炭酸塩類、その他の塩類またはリン酸塩類、硫酸塩類その他防炎性を有する塩類であること。
- 呼び寸法180μm以下の消火上有効な微細な粉末であること。
- リン酸塩類等には淡紅色系の着色を施すこと。
浸潤剤や不凍剤などの添加
水を含む消火薬剤(ハロゲン化物消火薬剤を除く。)には、浸潤剤や不凍剤その他消火薬剤の性能を高め、または性状を改良するための薬剤を混和し、または添加することができる。