分解と点検及び整備
蓄圧式消火器
蓄圧式の分解と整備は
- 消火薬剤の確認
- 指示圧力計の精度の確認
- 分解
- 点検
- 整備
の流れで進めていく。
- 総質量を量って消火薬剤量を確認する。
- 指示圧力計の指針が緑色範囲内にあるかを確認する。(この部分は蓄圧式のみの加圧式にはない。)
- 容器を逆さまにしてレバーを握り、バルブを開いて内圧をノズルから排除する。なお、排圧栓をあるものは、ドライバーを用いてこれを開き、内圧を排除する。
- 消火器をクランプ台に固定、キャップスパナでキャップを緩める。
- バルブ部分を本体から抜き取り、サイホン管を外す。
- 本体容器をクランプ台から外す。
- 容器内に残っている消火薬剤を取り除く。
- 取り除いた消火薬剤は水系薬剤はバケツに、粉系薬剤はポリ袋に移し、輪ゴムなどで封をして湿気等の侵入を防ぐ。
- 各部分を水系の消火器は水洗い、粉末消火器はエアーブローするなどして整備する。
注意:高圧ガス保安法の適用を受ける二酸化炭素及びハロン1301の整備は専門業者に依頼する。
ガス加圧式消火器(粉末小型消火器)
- 総質量を量って消火薬剤量を確認する。
- 消火器をクランプ台に固定する。
- ドライバーで排圧栓を開き内圧を排除する。
- キャップスパナでキャップを緩める。
- バルブ部分を本体から取り出す。
- 容器内に残っている消火薬剤をポリ袋に移し、輪ゴムなどで封をして湿気の侵入を防ぐ。
- プライヤーポンべスパナを用いて加圧用ガス容器を外す。
この場合加圧用ガス容器の取付ねじには、右ねじ、左ねじがあり分解・組立の際は注意が必要です。)
- ノズルキャップ、サイホン管からの粉上がり防止用封板及び安全栓を外す。
- レバーを握り、サイホン管から除湿された圧縮空気または窒素ガスを吹き込んでホースの通気性を確かめる。(本体容器などもエアーブローして付着した粉末薬剤を吹き払う。)
- サイホン管の粉上り防止用封板を新しいものと取り替える。
- 各項目の点検を実施する。
加圧用ガス容器の機能点検
原則として質量で量る。
既定のガス量(g)より少なければガスが抜けているので、新しいものに交換する。
例外として容器弁付きの窒素ガスは内圧で測定する。
既定の圧力より少なければ専門の業者に依頼してガスの補充を充てんする。
化学泡消火器
- 消火器をクランプ台に固定し、木製のてこ棒をキャップハンドルに入れて左方向に回し、キャップを緩める。
- 内筒を取り出す。
- 内筒、外筒の薬剤量を液面表示で確認し、それぞれ別の容器に入れる。
- 本体や部品(キャップ、ろ過網、ホース、ノズルなど)等を水で洗う。
- 各項目の点検を実施する。